左手

ぼくの腹式呼吸

梅雨はどこ?sprinkle

呼吸自体が直接的にチェロのテクニックではありませんが、誰でも重要だと思っているもの。「呼吸法」といわれるものもあまたあります。

Hai1_2 腹式呼吸といってますけど、僕の場合は次のような考え方で、できるだけ効率的にたくさん酸素を入れる方法だと、とりあえず考えてます。

重要なのはここでもイメージです。

まず、呼吸器を管のついた風船のようなものとイメージしてみます。管が気管で口に繋がっていて、風船が肺で胸に収まっていると。

人は肺や気管そのものは、意図的に動かすことは出来ません。

よく鼻息が荒かったり、気管で呼吸する音が大きかったりします。また、アンサンブルの入りのあいずで、えらい雑音の多い吸い込み音をさせる呼吸をする人がいたりします。

おそらくそれはイメージが間違っているんでしょう。気管の下辺りにポンプのようなものがあって、そこが空気を吸入したり、出したりしてるようなイメージ。

これだと、気管の音はやたらするんですが、肺の上のほうにしか空気が入ってこないので、浅い呼吸になりがちじゃないでしょうか。

それだけでなくて、胸の上のほうの筋肉をこわばらせるために、肩とか首とか演奏に影響の出そうなところが硬くなりそう…

そこで、イメージを変え、呼吸は、肺の下のほうにべったりくっつけるようなやわらかい板状のものを想像して、それを下に引っ張ると想像してください。

Hai2 そうすると風船状の肺がふくらみ、その負の圧力によって自然に気管から空気が入ってくる。自然に入ってくるので、あまり気管を空気が通る音はしませんが、空気は肺全体までいきわたります。

これがうまくいっているかどうかの確認は、息を吸ったときの肺の体感温度じゃないかと思ってます。すこしひんやり、さわやかな感じがします。運動した後、さわやかに感じるのはこの腹式呼吸がうまくいっているからじゃないでしょうか。

ひんやりするのは、風船の中の空気の圧力が負になると、断熱効果が生じて温度が下がるからだと思います。エアコンのコンプレッサーと同じ理屈です。

この下の板は、つまるところ横隔膜ですから、これをしたに引っ張るには腹筋を使うことになります。

なので、上半身の上のほうは楽にしておける、というメリットもあります。

酸素も多分効率的に入ってくるので、意識も明晰です。

いかがでしょうか。
(絵が下手という突っ込みはなしでcoldsweats01

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直線と曲線(直交)

ボウイング、において、弓をまっすぐ動かすこと、そして、弓を弦に直交させることは基本ですが、またこれが難しいcoldsweats01

難しいってのは確認が難しいですよね。直接見ても良くわからないし、鏡で見てもいまいち。

結局は、耳で聞き、手で感じ、一番なっている状態にカンでもっていくことになります。それにこの直交は少しのずれが、おおきく音に影響しますねぇ。

最近思いついて、直交のイメージトレーニングのために、こんなことを言ってみました。

「左手は、4本の指を弦の上に並べていますね?それは弦の直線を感じているわけです。そして1の指から4の指が並んでいる方向の延長線に、実際弦が直線で伸びていますね?
一方右手は、弓のさおの部分を同じ4本の指でまっすぐ動くように支えていると感じてください。すなわち弓は、小指から人差し指が並んでいる方向の延長線上に、直線で延びているのわけですね。

そして、この2本の延長線が、直角に交わるように、イメージしてください。」

すると、あら不思議。そのとき弦と弓が直角に交わるのです。ほとんどの人が。

そして瞬間的に、チェロがググッとよく鳴ります。

なぜか?

 ふつう、弦と弓が直角に交わるとイメージしますが、どちらも自分の身体の一部ではありません。しかしこのように表現することによって、それらを自分の身体の一部に取り込むことによって、イメージを容易にしている、とは考えられないでしょうか?

 そのイメージは最初のうちはすぐになくなるので、またイメージしないといけません。が、しかしこのイメージを継続することによって、つねに直交するボウイングが近づいてくる…かもしれません。

是非お試しくださいbud

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直線と曲線…拡張

変な天気が続きます。体調はいかがですか?

では、拡張の場合の左指の並びです。

Left_ex一応写真を載せてみましたが、一見して基本形から1の指の関節をただ伸ばしたように見えます。空中でやると、実はよくわかりません。親指の位置がいい加減ですが、ここではちょっとそれは無視しましょう。

手の大きい人はあまり問題にならないかもしれませんが、基本形から1の指を伸ばして拡張形を作るとき、当然弦の上に指が来るように伸ばします。

適切に、1と2が全音になるように幅を取ったときに、1から4の指全部が弦の上にあるようにならべていると、単に1の指を伸ばしただけだと、弦から外れていきますので、2から4の指をわずかに上に倒すことになります。

これは、2から4の指の関節をよりきつく曲げることであり、手のひらがネックにわずかに近づきます。

肝心なのはそれに伴い肘も移動しなければならないということです。肘をチェロのほうに寄せます。G線、C線では、より前に動かすような意識が必要かもしれません。

その動きがないと、手の小さい方は十分1の指を伸ばすことが難しく感じられるかもしれません。

もし現在、拡張をしているつもりなのに十分伸びていないように感じられる、あるいは手が小さいからとあきらめている人は、肘の動きを試してみてください。

なお、下へ拡張する場合は、いったん基本形で半音ポジションを上げた形から考えると、わかりやすいかもしれませんよhappy01

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直線と曲線…姿勢

いやぁな天気です。台風らしい…

腕の直線的な動きを考える前に、姿勢について。
どんなによい動きをイメージしても、その元になる基礎が弱いと、全体のバランスがくずれてしまい、思わぬ力みに繋がります。

正しい姿勢の考え方はいろいろあるとおもいますが、ここではこれだけ。

Back2 このへたくそな絵はなんでしょう?

座っているヒトの骨を模式化して後ろから見たつもりです。

ようするにチェリストの後姿です。なので、骨盤は下に2つに割れて、座骨で支えられています。

赤い丸印のところ、すなわち背骨の一番したの辺りに注目してください。ここは、腹側にすると、へその下くらいになると思います。

姿勢が悪い、というか、座ってしまうとついついこの部分が背中のほうに出てしまいませんか?つまり背中が腰に支えられず、丸くなっている状態。この状態では肩が自由に動かせず、無理をすると肩こりにもなるし、もっとひどいことにもなるかもしれません、が、けっこうそのようなことは起こってます。

この部分をしっかり、骨盤にのっける、すなわち、前に出すとどうなるでしょう?

背中がまっすぐ立つでしょ?

そして胸の辺りが広くなり、肩が楽になるだけでなく、呼吸も楽になります。

これだけhappy01

ちょっと試してみて下さいね。

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直線と曲線 …左手

好評?直線と曲線シリーズ

それでは、ちょっと左手のみについて考えて見ましょう。

まず、開いた形の左手。これに、ネックポジションとサムポジションとそれぞれに弦を直線としてあてがう場合を簡略化して書き込みます。

Open1

黄色で描かれた直線が、親指をネックの下に置くネックポジション、緑色で描かれた直線が親指でも押さえるサムポジションを想定しています。


Neck_r1 ですからネックポジションなら、指は直線にあわせるためにこういう風に折り曲げる。


Thum_r1 サムポジションだと、こうなります。

すなわち、ポジションによって指の曲がり方は違います。


なんと、この2種類のポジションでは、指の並びが逆です。知ってましたか?
直線と曲線で考えると、こんな発見があります。

では、次回は、腕と身体もあわせた直線化を考えてみましょう。

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直線と曲線

連休も最後となってしまってますが、お疲れは出ていませんかconfident

さて

チェロを弾く、ということは(なんてフレーズを何度ほざいたことでしょうか)、楽器の構造である直線と、身体のこうぞうである曲線的な動きとの協調といえるでしょう。

直線:楽器の構造:ネック、指板、弓、弦
曲線:身体の構造:腕の動き、肘、指、関節の動き全般

曲線というのは、おおむね円運動とも言い換えることが出来ますね、弧の部分。

「協調」といいましたが、それは「妥協」であったり、「せめぎあい」あるいは「対立(おーもうそれは演奏不可能な世界)」であったり…できればそうでなく、「協調」そして「コラボレーション」でありたいと思います。

たとえば、

弓はまっすぐ動かしましょう、、なぜなら、腕はまっすぐ動かないから。
左手?左腕?これはやっかい。腕も手も指もすべてばらばらな曲線運動をするのに、それをまっすぐな弦にあてがわなければならないわけですから。

問題は「直線になるもんだ」という思い込み。
何の工夫もせずに直線になるはずがありません。

たとえば、

左手を、D線駒近くにそえ、指を弦に(とりあえず)ならべて、第一ポジションまですべらせてみてください。左腕だけでなく、全身の感覚を研ぎ澄ましてゆっくり。そして、こんどは逆に。

あちこち痛みませんか?あるいは、いろんなところを使っていると、かんじませんか。それもポジションによって異なりませんか?sun

ということは、あなたの演奏は、そういう感触をともなっているはず…

これをいろいろな動きでやってみると、そのつど、身体の感じる部分が違うのがわかるでしょ?大事なのは、ある形から形への「動き」であって、形そのものではないということなのですが、それはそれで重要なのでまた。

このとき、この痛み?感触?が、直線と曲線運動とのせめぎあい、あるいは協調ってことになりそうです。

面白そうですね?まとめられたら、まとめていこうと思いますwink

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ヴィブラート事始・その2

今日は晴れるっかな?祭日ですが、お仕事の方ご苦労様です。confident

しつこいようですが…

ヴィブラートは固有振動なので、腕の条件によって決まる、特定の振動数で振動しやすいのであって、任意の振動ではない、ということを言いました。

別な見方をすると、固有振動で振動しているヴィブラートは、ヴィブラートとしての体裁をなしていて、そうでない振動の場合は非常にぎこちない。

「体裁をなしている」ということは、必ずしも美しい、ということではありません。前者には、実はチリメンヴィブラートも含まれます。後者には、チリメンが嫌でゆっくりしたいあまりに、意図的に上下にゆらゆらと揺らしている状態があります。

つまり固有振動という考え方で言えば、チリメンの状態は、一種の不完全なヴィブラートです。

練習方法、ということでしたよね。

もし、チリメンが出来ているならば、そこからはじめましょう、とうことです。
チリメンヴィブラートを「ヴィブラートが出来ている過程」として積極的に認めるのです。これが要点。

ゆっくり「意図的な」振動にしようとする作業は、固有振動ではないからです。

では、どうするのか。

ここでイメージを膨らませて下さい。最終的には、指先から腕にかけての、大きなアーチを振動させたい。しかし今現在は、まだ、指先から手首までの、小さな川にかけられた小さな橋が振動しているだけ。だからちりちりするんです。

さあ、もっと大きな川を渡りましょう。大きな川を渡る大きな橋を作ります。そのためには、指先から肘までの距離が必要です。いままで向こう岸に届いていた手首は、橋のアーチの一部に過ぎません。少し大きくなった橋、指先から肘までをイメージして、それを振動させてみましょう。

固有振動である、ということは、ここでの振動数の変化は、単純に言うと、「チリメン」状態と少し長くなった「脱チリメン」状態のほぼ2種類しかない、ということです。すなわち、「だんだん遅くなる」のではなく、「いきなり遅くなる」んです。だって、橋の長さが、手の大きさから前腕の長さにいきなり変わるんですから。

「いきなり」遅くなる、このこともあわせてイメージしましょう。

これは、チリメンビブラートが出来ている何人かの生徒さんに試してもらった結果、最初出来たり出来なかったりするものの、比較的短い時間で、ヴィブラートの振動周期が長くなってくるのが実感されてきました。聞いているほうもご本人も。

ここまでくると、橋をさらに、最大限まで拡張することは、比較的容易です。

 いったん橋を拡張しているプロセスがあると、それを肘から肩に拡張するイメージはより持ちやすく、そのことによって、腕を一本の大きな橋、あるいは弦として振動させるようになり、最大限のヴィブラートをかけることが出来るようになるわけです。

 また、ヴィブラートは、振動できる周期を「見つけ出す」ことでもあります。無理に振動しにくい周期で振動させようとしてもぎこちなくなるだけ。それよりも「腕が振動する周期」で振動させるようにします。それが自分の意に沿わないときは、振動の周期を変えるのではなく、肩、腕の状態や条件を変える、ということです。
 
 最終的に出来ている感じは、てとらさんがコメントしているような「振袖」というイメージも良いですね。happy01 男性はどうでしょうnotes

 これらのことがスムーズにいくために、左手の基礎がしっかりしていれば、申し分ありません。具体的には、手首の力を抜く、肘の力を抜くことに他ならないからです。
 しかしあるいは、ヴィブラートをするために左手の力が抜けるようになった、でもいいと思います。
 
 左手を力を入れずに押さえる、このことは、これまでの「脱力って何」と絡めて、また次に考えてみましょう。
 
 左腕の固有振動、いかがですか?

 あなたの固有振動は何ヘルツ?sign04

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ヴィブラート事始

こんな日に、また雨か~rain

さて、唐突ですが、ヴィブラートに関してある重要な(と僕が感じただけですけど)発見をしました。sun

ヴィブラートについては、習得が難しい、出来る人は出来るが、出来ない人は出来ない、出来てもうまくならない、など、いろいろと言われています。

しかし、それもこれも、ヴィブラートなるものの仕組みがよくわかっていないから、というところから来ているのでしょう。こうすれば、こうなる、という因果律がわかりにくいものほど、習得は難しい。

皆さんも「こうすればこうなる、けど、今は出来ない、だから練習する」のであって「どうなるかわからない、けど、試行錯誤する」遠回りは、労力が必要ですね。いきおい、なかなか出来ない。まして、才能まかせ?宝くじ?みたいな事を言われては、なかなかねぇ…

そんなある日、ヴィブラートをかけながら、これを人に伝えるためにはどうしたら良いのか考えてたら、ぱっとひらめいたのです。

これが突破口になるかどうか、やってみましょう。

仮説、としておきますが、

「ヴィブラートは、固有振動である」

なにそれ。

ヴィブラートって音を振動させるってことでしょ?あたりまえじゃん。

そうではなくて、「固有」振動です。

固有振動、一番身近なところでは、チェロの弦を弾く、この弦の振動。弦の振動とヴィブラートの振動と同じとは、いったい何を意味するのでしょうか。

細かいことはおいておいて、要点です。弦は固有の振動数でしか振動しない、ということです。すなわち、たとえばAの開放弦、442にあわせれば、442Hzで振動します。勝手にGになったりHになったりしません。

これが「固有振動」です。

「ヴィブラートは、(腕の)固有振動である」

弦の長さの代わりに腕の長さとすれば、ヴィブラートも、ある一定の振動数で振動しやすいものである、と考えたのです。これがヴィブラートをかけているときの感覚によく合致していたのです。

ということは、ヴィブラートは「任意の周期で振動させることができる、わけではない」ということでもあります。これは重要な発見ではないかなぁ。

『でも、いわゆる「チリメン」とか、短い周期のヴィブラートもあるじゃない?それが問題でしょ』

そのとおり。なぜチリメンなのか。

「チリメン」ということは、周期が短い。すなわち周波数が高い。もし音であれば高い音。

つまり、弦が短い、ということです。

腕をチェロの弦になぞらえて考えてにましょう。指先を駒、肩をナットとします。もし手首のあたりをがっちりこわばらせれば、弦の長さは、指先から手首の間の短い弦の音、相当に高い音、つまりものすごいチリメンです。
あるいは、肘あたりをこわばらせると、やはり、半分くらいの高さの音。若干のチリメンです。

腕全体が振動すれば、開放弦の振動数でゆったりヴィブラートがかけることが出来る…

「ヴィブラートは、固有振動である」

このフレーズをきいて、すこし「ぞくっ」とした方、ぼくと同じ感性を持っています。それは今ヴィブラートが出来ている人でも同じです。是非ご連絡ください。mail

では、この仮説をヒントに、練習方法を考えてみましょうか。run

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脱力って何だ?II

 たまには雨も降るさ~ってことで。sad
 
 
 さて、
 
 重力を利用して、脱力をするには、支えが必要という話をしました。

 体の姿勢や動きは、意識してできることと、無意識にしてしまうことがありますね。完全にどちらかしかない働きはないとは思います。でも、「支え」と「脱力」で考えた場合、「支える」という行動が、どちらかといえばアクティブですから前者が強く、「脱力」は逆、と考えられます。

 無意識にしてしまうこと、たとえば、左手で右手を持ち上げようとしたとき、ほぼ間違いなく、右手自身でも持ち上げてしまいます。これが脱力の難しさ。

今日は「支え」の方から考えてみます。

 中心にある体自身がしっかり支えられていること、これは、体からぶら下がっている腕を脱力するためには不可欠、これは理解できますよね。

 見てわかる支えの要点は、腕を使わずにチェロを構えている姿勢ですね。

 チェロの構え、どういう風に理解されているでしょうか。あるいは、イメージしているでしょうか。チェロはいすに座っているから簡単、なのでしょうか。

 普通椅子というのは、座るもの…立っていると出来ないことをする、あるいは立っているよりも座っているほうが有利になるようなことをするためのものです。

 そのなかには、「リラックスする」というのも含まれますが、体の芯を支えるためには、リラックスするだけのために作られた椅子は不向き。チェロ椅子に、背もたれピアノ椅子がよく使われるのは、そういう理由です。

 そして、背筋を伸ばし、腰、というか背中をまっすぐ立てる、体の芯を立てておく、ということですね。鉄筋コンクリートの鉄筋をしっかり作るのと一緒。まずこれが大原則でしょう。それがやりにくい椅子はダメ、ってことです。
 
 これっていわゆるインナーマッスルですよね。腰の姿勢もいいと肩もリラックスするので肩こりにもいい。肩こりに良いって言うことは、この先脱力にもいいってことじゃないかな?

 そして、体重を基礎を通じて地面に伝えているということも、意識しておかないと。

 チェロを構えた上での体重は、どういう風に地面に伝わっているんでしょうか。
 
 チェロ自身もエンドピンを経由して接地しています。ここで1点。
 
 さらに、両足の2点。
 
 そして椅子の足、椅子自身は安定していれば良いので足は何本でもいいんですが、だから、椅子の足の本数を数えるのではありません。椅子に接している体の部分は「坐骨」。 すなわちおしりの骨の2箇所です。

 チェロ1、足2、坐骨2、合計5箇所を通じて接地しているというイメージです。
 
 これら5箇所は、しっかり固定されている、のではなくて、しなやかにバランスされていてほしい、たとえば耐震強度のある塔やビルのようにねbuilding
 
 特に、意識から外れがちなのが坐骨でしょうか。しかし、ある意味ココが一番重要ではないかなと思います。だって腰を直接支えているんですから。
 
 そう、チェロの場合必ず座っていなければならないということは、バランスを取る部分が立ってるよりも「常に多い」のです。ですから、必ずしも座っていることがやさしいのではなく、むしろ少し難しくしているのかもしれません。

 チェロはさらに、左ひざの内側、胸、で接しています。これらは、可動部分です。腕を使っていない状態で、これら可動部分を通じてどれだけ自由にチェロを動かせるかもポイントですよね。
 
 体の中心をしっかり支えた上で、地面との設置点で常に「バランス」されている、そして、チェロは安定し、かつ自由に動く。これが、実際に演奏部分に当たる腕の脱力の準備なのでした。

 さてこれで、脱力の準備が出来たかなっと。
 
 続きますよ~cherry

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脱力って何だ?

急にあったかくなって、風邪を引くひとも多いみたい。それから花粉症。おだいにじ。confident

 脱力しろって、言われません?
 
 そんなこと言われたって、て思いません?despair
 
 いわく、右腕を脱力して、腕の重みだけで、とか。
 いわく、左手に力を要れず、重みで押さえろ、とか。
 いわく、体が自由に動けるように、力まないように、
 いわく、しっかりリラックスして、呼吸して…
 
 でも、全身脱力したら、ふにゃふにゃのタコ状態になるでしょう。
 温泉に入っているわけでもなく、生きて活動している以上、どこかでエネルギー、パワーを使っていますよね。
 
 脱力、を語る前に、その正体を知る必要があります。
 何のパワーもかけずにチェロを弾くことは出来ません。
 しかし、自らのパワーをはずす…ということは、自分の外部のパワーを使うということに他なりません。
 
 おそらく、それは重力。
 重力をどう自分のパワーにするかということが脱力の正体なのでは…
 
 また、全身脱力したのでは、ぶっ倒れてしまいます。
 だから、そうではなく、支えるべきところを支えて、そして脱力。
 
 脱力を語るには、まず、どこを支え、そしてどこを重力に頼るのか、これを明確にする必要がありそう。
 
 もうひとつ、自分で力を入れている自覚があるかどうか、これも大事ではないでしょうか。
 
 右腕を持ち上げる。弓を持つ。慣れてくると、右腕を持ち上げているということでパワーを使っているという意識が薄れてきますよね。普段日常生活で、いろんなパワーを使っているという意識はそうないでしょ?
 
 しかし、地球上では常に、重力に対抗したパワーを使っています。スペースシャトルにでも乗らないとそれは意識しにくいみたい。
 
 しかし、チェリストは、スペースシャトルに乗らずに、それを意識しなくてはならないんですね。
 
 ある日突然右腕が重いものだと自覚する。いえ、けっして五十肩の事をいってんじゃないですよ。そして肝心なのは、それを「どこで、どう支え、チェロに伝えるか」を見つけ出す。
 
 「おおこんなにもパワフルなボウイングが可能だったのか!」
 
 そんな日は近いかも。good
 
 じゃあ、どこでどう支えましょうか?
 
 続きます。airplane

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中指と薬指の切れない関係…

昨日は岡山地方は、少し冷え込みました。sad

ポニーさんにコメントいただきましたお題です。
左手なので、「2の指と3の指の切れない関係」ですが、本名でお呼びしました。happy01

2、と3の間は、手をパーpaperの状態から、グーrockの状態にだんだんと閉じていくと、近づいてきます。なぜかと言うと、他の指より長いからだし、指先が手のひらの中央に向かって閉じていくからですね。これは、手の自然の形です。

ところが、ネックポジション、ここでは第一ポジション(T1)基本形にしましょう、左手を押さえるカタチはその途中の形になりそうです。だから、自然な状態では中指と薬指がくっついてしまう…あるいは、狭くなってしまうと。

基本形では、指の間隔は「半音ずつなので、均等に」開きたい、、、
あるいは、2の指はD線ではFを押さえたり、3の指はG線ではHを押さえたり、難しい理屈はおいといて、FはEに近いほうが、HはCに近いほうが、音階がきれいに聴こえる、そうすると、2の指と3の指はより離したい…

これが手の自然な形よりも、2つの指を離したい理由でしょうね。

2to31 従来、ここを開く練習をしてもらってみてました。たとえば写真のように開いてみて、だんだんと手を閉じてみる。

しかし、これは普段使わない特別な動きですし、関係する筋肉が発達していたりいなかったりするようで、すぐに出来ない方も多いのです。すぐに出来ないだけではなく、ずっと出来ないことも少なくないです。写真みたいに「練習しましょう、鍛えればできる様になります」というのは、嘘ではないにせよ、少々気の長い話しだなぁとは思います。特に「自分の手は小さい」と思っている方にとって。

気の長い話自体は悪くないのですが、最近ふと「基本どおり」押さえることによって、2と3を比較的開きやすくできるハズ、と思うようになりました。そう、もちろん手の小さい方でもです。

まず、いつものように(いつもすみません)、4の指を押さえ、肘までの尺骨ラインを整え、次に3の指を4の指に寄り添うように押さえます。次に3の指をしっかり押さえていることを支えに、「2の指を上にふわっと開く」のです。「上に」が肝心ですよ。開く自体はなんの力も要らないと思います。もし開いたとき、2の指が長すぎるため弦に乗りにくいのであれば、「4の指から肘ライン」をチェロの側板方面に(方向的には斜めやや前方下)少し移動してください。

どちらかといえば、これまでより肘を下から抑えているような形に感じるかもしれません。

どうですか、2と3を開くんじゃなくて、腕全体の形を変えることによって、2の指を上に開くのです。1の指を開くのは、比較的容易です、がそれと似た要領で、2の指を開いてみてください。

先ほど「半音ずつなので、均等に」と書きましたが、実はここに少々トリックがあって、実は上側のほうは少し広くていいのですよね。ほんの数ミリですが、この数ミリが手の大きさにとって救いになっているのかもしれません?

ちょっとこちらを…

2to32 写真ですが、わかりやすくするため、若干全体的に広く開いています。手の小ぶりの人をイメージしてます。これ、もしかしたら拡張形?に見えるかもしれませんね。違います。これが基本形。あるいは拡張形にするかのように基本形を押さえてみるイメージでも良いかもしれません。

この手の形を保てるようにするためには、(指を押さえるための)親指には頼らない左手、左腕をマスターすればオッケーです。もし、拡張形の1の指がうまく押さえられているなら、この2の指を押さえるのは、より容易だと思うのです。

さて、いかがでしょう?eye

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白鳥への道、いずこ…

 てとらさんのページ(毎日がチェロ)でちょうど、A線第4ポジション(T4)のGのヴィブラートのお話をされていたので、ちょっと考えてみました。
 
 この音は、チェリストなら弾いてみたい「白鳥」の最初の音でもあります。で、このお題となりました。ここを美しく弾ければ白鳥への道が開ける…かなっと。confident
 
 ネックポジションで一番困難だなぁ、と感じるのがたしかにここ。ヴィブラートはある程度できるけど、ココができないんだよなぁ、という方も、多いかもしれません。
 
 ヒントになるかどうかわからない程度ですが、今は本当にちょっとだけお話させてください。ヴィブラートのかけ方を直接説明しているわけではありませんので、ご承知おきを。
 
 ヴィブラートは基礎からの飛躍ですが、だからこそ基礎を徹底的に見直すと解決する場合がある、と考えてはどうでしょうか?
 
 すべてのポジションに共通するヒントは、まず、左手のフォームです。「かよわい小指」シリーズでも少しお話しましたが、左手は4の指を主役として構成されているでしょうか(親指ポジションの場合は、3の指を意識すると良いかも)。
 
 また、習い始めに左手のおさえは、どういう順番で習得されたでしょうか?
 4,3としっかりおさえ、1,2は軽く開いて押さえるカタチではなかったでしょうか(教本では、サポージニコフ・チェロ基礎教本<全音楽譜出版>が図番的、説明的にも優れているように思います)。
 
 そして、「小指の側面から手首、そして前腕の尺骨経由し、肘までの直線」を意識して、肘のほうに多少引く感じで、押さえます。腕全体を引くので、肩から肩甲骨を意識してはどうでしょうか(先生は押す、と言われるかもしれませんが、多分同じ感覚の事を別な表現で言っているのでしょう。たしかに押すのか引くのか、その区別は大事なんですが)。
 
 この初歩はなかなかの難題で、実は完璧にできないまま進んでいることは多いみたいです。というか完璧にできるまで待ってたらいつまでもすすまないので、だんだんと完璧にしていく、というのが実情でしょう。
 
 しかし、ヴィブラートをかけるためには、出来るだけ完璧にしておかないと、やりにくみたいなんです。そしてほぼ完璧に出来た時点で、指を押さえる為の機構として、親指はまったく要らなくなります。親指を全く使わないわけではありませんが、必要なら「いつでも」外せる自由が欲しいのです。
 
 これを前提に、白鳥のGを押さえてみましょう。
 
 T4は、ポジションの指すべてを押さえようと思うと、手の形がすこしひずむポジションですが、ヴィブラートをかけるなら、4の指だけを押さえておけばいいので、手首もほぼまっすぐに出来ます。
 
 くどいようですが、「小指の側面から手首、そして前腕の尺骨経由し、肘までの直線」を意識できるような肘の位置とは、すなわち「手が楽になる肘の位置」です。そうなる位置まで肘をもってくる、肘を持ってくるということは、前腕を、上腕を、そしてそれに関連する肩周辺を、場合によっては姿勢全体を、「手が楽になる肘の位置」のために動かしてみてください。
 
 端的に言うと、腕だけではなく、姿勢全体でポジションを取ってみてください、ってことでしょうか。
 
 もし、これまでである程度ヴィブラートが出来ていれば、ゴールはもうすぐそこ…だと思うんです。
 
 どうでしょう。eye
 
 チェリストなら誰もがあこがれるヴィブラート。いずれ必ず全面的に取り上げなければならないと思っています。bud

 

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ポジションの位置、どうやっておぼえますか?

『君は、僕の第4ポジションさconfident』『何のこと?gawk

 さて、第4ポジション(T4)までのネックポジションは、T-Positionで言えば、THから、T4まで7種類あります。この位置をどうやって覚えましょうか?もちろん最終的にはカンを磨くわけですが。

 位置は、静動の組み合わせ、つまり静止位置と、そこからの動き、で覚えることができると言って良いのではないでしょうか?チェロに限らず、スポーツなどをされている方、どう思いますか?静止位置がわかっているなら、そこからわずかな距離であれば、覚えやすいと思うのですがいかがでしょう。

 T4(第4ポジション)は、いわゆる「取りやすい」ポジションである、というお話をしましたし、親指とネックのつぼとの関係で、実際そのように習うと思います。昨日の記事の内容はおいといて、T4がとりやすいのであれば、T3’も同様に「取りやすい」ポジションです。T3’の場合は半音下ですらない場合があります。あらためて音を出して、親指の位置を確認してみてください。T4とT3’の親指の位置は、ほぼ、同じ(多少楽器により違いますが)。わずかに移動し、腕の姿勢を変化させるだけ、と言っても言い過ぎではありません。つまりこの場合、T4が静、T3’がわずかな動。

 そして、T3’の譜面パターンをあわせて覚えて、T3’をマスターしちゃいましょう。

 さて次に、初心者が最初に習う左手は、第1ポジションであることが多いと思いますが、できれば、その位置を静止位置として覚えたい。しかし、体の静止位置、すなわち体の姿勢を覚えることは、案外難しいものです。

 たとえば踊りを覚えるときは、目で見て、動きを見て、それを真似しようとして、コツなどをアドバイスされながら覚えますよね。ま、チェロも大体同じです。

 しかし、チェロの場合は、楽器上の「位置」に体を対応させる、指にいたってはミリ(以下の)単位で対応させるわけです。楽器の大きさは同じなのに、体の大きさはヒトによってさまざま。

 また、チェロを持つカタチが最終目的なのではなく、正確な音を出すことが目的です。結局は正確な音を出たときの自分の形を覚える、その感覚とは何でしょう、ということですね。

 どうも、自分だけ?だとは思えないのですが、ヒトが、筋肉や骨格のカタチそのものを感じているようには思えないんですね、くすぐったくもなければ、いたくもない。やはり、これは、何がしかの総合的な意識なんでしょう。その正体はまだ不明です。

 不明ではありますが、位置を覚えるという意識が、関連している筋肉等に何らかの働きかけをしている、とすれば、左腕、肩、肘、背中等に注意力を集中すれば、「左手の第一ポジションの姿勢」という記憶が生ずると考えられます。

 しくみはともあれ、覚える意識を持って、第1ポジション(T1)をまず覚えてみてください。なんといっても初心者が一番たくさんさらうポジションなのですから。

 T1を覚えれば、半音の近さのTHやT2はたどりやすいですね。ここではT1が静、TH,T2がわずかな動。

 ということは、第1ポジション覚えさえすれば、THからT4までの7つのポジションのうち、なんとこれで5つは制覇したことになりますねgood

 シールを貼っている方は、再確認してみてくださいhappy01

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恐怖の第4ポジション

 一見やさしそうに見えるヒトが意地悪だったり、一見やさしそうな曲が結構難しかったりdespair

 左手の第4ポジション、T-PositionでいうとT4ですが、いわゆる「とりやすさ」から、特別な順番でカリキュラムが組まれることがあります。
 
 たとえばウェルナー教則本では、第1ポジションを一通り習得した後、第4ポジションから、3、2と下がっていきます。シュレーダーの170練習曲集では、30番で最初に出てくる第一以外のポジションが、A線の第4ポジションGの音。
 
 しかし、フォイヤールなどは1から4へ順番にあがって行ってますし、ドッツアウアーやリーもまぁ順番。スズキも順番ですね。ウェルナーを最初にやる場合は伝統的に多いですが、必ずしもその順番ではないんですね。
 
 ユニークなのがYAMAHAのカリキュラム。まず最初に第4ポジションをします。なかなか画期的だと思いました。
 
 一応、T4(以下この表現で)は、親指をネックの胴体の付け根部分、ネックのつぼなどといいますが、そこに当てて弾くことが出来る、音を出さなくともすなわち場所がわかりやすい、ということで、フィンガリングでも一種の目印として使われます。
 
 ところが、実際にT4で弾いている、とくにA線で弾いている場合、うまく音が取れないという事が生じます。T4では、T3’以下のポジションでの手の形と音のとり方が異なるからです。
 
 具体的には、親指と2の指が向かい合わせに「ならない」、2の指のほうが駒よりに出て行くので、指が少し下向きになりますね、そして、小指側の手のひらが胴体に当たって邪魔になるので、すこし肘をあげてかわす。そのときの手首の曲がりは、少々は大目に見ると、だいたいそんな風に習うでしょうか。
 
 初めて第4ポジションを習うときは、たいがい出来ますよね、まぁ肘が下がって4の指の音程が低くなるので、もうちょっとあげてくださいね、と何度か指摘すると、直るわけですね。
 
 ポジションには、低いネックポジションと、このT4あたりの、胴体の付け根に親指を当てるボーダーのネックポジションと、親指を指板に上げてしまう高いポジションと、大雑把に3種類ある、と考えてください。僕は、その中で一番困難なのが、総合的に考えると、2番目のボーダーのポジションだと思っています。
 
 不自然な手の形をしなければならないし、そこへ移動していくプロセスが上から来ても下から来ても、複雑な動きをするからです。つまり、T4は見かけによらず気難しいポジション、と言えます。
 
 たしかにT4自体は音程を取りやすいかもしれませんが、ついつい親指をネックのつぼに当てることだけに気をとられ、その形をイメージして準備しておいて形を決めることを忘れてしまうと、つい肘が下に下がったままで、ほぼT3’とT4の間ぐらいの気持ち悪い音程になってしまいます。
 
 T4、第4ポジションへ上がるときは、準備を忘れずに、油断召されるな、のお話でした。scissors

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気になるポジショニング(7)

 3月も近づいて、メジロが訪れるようになりましたsun

 このブログのコアな読者層は、なんといってもうちの生徒さん。ただ、つきに何度かお会いするので、あまりコメントはつけてもらえません。会ったとき聞けばいーや…というより、顔、姿が見えると気恥ずかしい?ネット社会学的現象でありますconfident

 しかしやはりそこはコア読者で、実際にT-Positionを試していただいている方もちらほら。メリットとしては、やはり「親指の場所が明確になるので、ポジショニングの考え方を整理できる」とのことですが、デメリットととしては「従来形と混乱する」、シールに関しては「探りながらやると、ぎこちないし、間に合わない」。シールは、探りながらポジショニングするのではなくて、ポジション移動の動きの結果の答え合わせとして使うのが良いとは思いますが、ポジション移動に限らず、体の動きに関することについて、骨格や筋肉への感覚の問題と合わせて少しずつ考えていきたいと思っています。

 いずれにしても、今後も課題は多いですね。フィードバックを参考に洗練していければと思いますので、今後ともよろしくお願いします。

 今日はT-Positonのひとつの応用、下への拡張(forward extension)の問題を少々。

 1の指と2の指を全音の幅に拡げる拡張形ですが、基本形からそこへ至るプロセスで、難しいのが下への拡張。上への拡張がほぼ1の指を伸ばすだけで良いのに対して、下への拡張は、1の指を押さえながら、その関節を伸ばしつつ、2から4及び親指をすべて半音高く移動し、結果として拡張形をつくると、言葉で説明すると長たらしい動作をするわけですが、実際にやってみても、「むむできない」「スムーズに行かない」という方、多いんじゃないでしょうか。

 実際、初心者の難所のひとつであり、すでに初心者という範疇を外れそうな方も、この難所を残したままにしている場合もあるほど。sweat01

 何が起こるかというと、1の指が伸びていってくれない、親指がついていってくれないなどで、結果として「かよわい小指?その2」で言っているような尺側偏位になってしまい、そのあとがばらばらになる。wobbly
 
 T-Positionの考え方ですと、下への拡張はないのですが、ポジショニングの経過として下へ拡張しないというのはちょっと考えにくいです。しかし、それを学ぶ、イメージする過程においては、下への拡張を、上への拡張からはじめてみるというのはひとつの方法ではないかと思ってます。
 
 最初の譜は、シュレーダー170練習曲集からI巻27番です。
Sh27  
 上にT-Positionが書いてありますが、この形では通常最初の丸印Eのところで、Eを弾きながら下へ拡張する、と学びます。その後、Fisを弾いてから、拡張した1の指を基本形に戻します。実際それが出来ればその方がスムーズな運びかもしれません。

 しかし、これは拡張ではなくて、T1からT2へのポジション移動と考えても良いわけです。EからFisへうつる瞬間にポジション移動を行い、手をすべて移動すれば足ります。拡張するのとどちらがやさしいですか?

 この曲の場合は、その後G線でAisを弾くので、1の指を伸ばす必要もなくなりますが、2番目の丸印のときに、1の指を上に拡張することによって、結果として下への拡張と同じになっています。
 
 この2番目の譜は、どうでしょう?
Agf  
 このときも、下への拡張は欠かせないように見えますが、やはり、「T2」になったFisのときにポジション移動を行うと、考えてください。そしてその後、Eを弾くまでの間に、ゆっくり1の指を上に拡張する。

 第一ポジションの下への拡張は、この「T1」から「T2」へのポジション移動と、1の指の(上への)拡張をほぼ同時に行う、という動作に非常に良く似ています。なので、やりやすいポジション移動(手全体を動かす)ことと、上への拡張を、まずその順番にゆっくり行い、その間隔を次第に狭めていく。
 
 そうすることによって、下へのスムーズな拡張の感覚が身につけやすくなる、と考えてみました。
 
 下への拡張がどうも苦手だ、という方は、ひとつ試してみていただけますか?happy01

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かよわい小指?その2

Ok_shakusoku_2 あなたの手、大きいですか?paper

チェロって結構大きいですよね。そのチェロの第1ポジションで何の苦もなく手指を最初から拡げられる人は、比較的幸運かもしれません。そうでなくても、手指を横に広げるっているのは、じゃんけんでパーをするときぐらいなもので、普段しないかもしれませんよね。

で、レッスンで教えられて左手の構え決めます。手指のサイズは人によって異なるので、見かけもちょっと違うでしょう。先生の左手を見たり、指摘されることのエッセンスをよく理解して構えてくださいね。confident

だんだん出来るようになってきて、音階や曲を弾くようになるんですが、その時になるとついつい「親指で握ってしまう、親指が1の指のほうに行ってしまう」、特に、開放弦から音が上がる方向に(たとえば、G線なら、ソ→ラ→シ→ドの順に)押さえると、1の指を「しっかり握って」押さえてしまって、4の指の方になると指が届かなくて、4の指を伸ばして押さえてしまう、なんてことありませんか?sweat01

このときは確かに4の指は弱々しい指になってしまいますwobbly

前腕には、2つの骨があります(最後に解剖図があります)。小指の側にあるのが尺骨、親指の側にあるのが撓(とう)骨です。最初の写真のように、小指の側に手を曲げてるのが、尺側偏位の状態です。この状態をやってみてほしいんですけど…どうですか、小指が窮屈な感じになるでしょう?それだけでなく、痛みすら感じるかもしれません。

一方、これをまっすぐにしておくと小指はしっかりしますが、これは、前の記事の写真で両手で引っ張っているときの状態です。

No01_2 で、上記のように、ソ→ラ→シ→ド、、でつい4の指を伸ばして抑えてしまうときになる状態が、この尺側偏位。このとき、小指が窮屈なだけでなく、ほかの指の筋も引っ張られますから、ますます指が開きにくくなります。2番目の写真が、尺側偏位の基本形と、拡張形。


そこで、レッスンで覚えた指の形や、力のかけ方を思い出したいのですが…

Yes01_2 「小指から、尺骨を通って、ひじまでのライン」をまっすぐにするように心がけて、おさえたのが、3番目の写真。前の記事でわかるように、こうすると4の指が安定します。ほかの指も、この4指を引っ張っている「尺骨⇔ひじ」ラインを意識すれば、4の指と同様におさえることが出来ますwink

Arm_bone_4 最後の解剖図は、尺側偏位の状態と、その時の指の筋の使われ方です。1の指から4の指まで、すべての指の腱が引っ張られているのがわかりますね(出典:分冊解剖学アトラスI運動器、東京文光堂本郷)

いかがでしょう?eye

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かよわい小指?

Ryoute左手の4の指の話です。
4の指の悩み、というよりは、左手をおさえるときの力のかけ方の問題のヒントをちょっとkey

チェロの左手は、親指をネックの裏側に持ってきて、一見、ネックを棒に見立ててそれをあたかも握るような形をしているので、初心者は、実際にがっちり握ってしまいがちです。それは、そうしないようにとどんな教本でも指摘してますが…

表現はいろいろ、親指でつままないようにとか、指で押すようにとか、うでで引っ張るようにとか。先生によっても表現はいろいろ。

特にC線は太くて、なんだか力が要りそうです。指を広げて、握ってうんと力を入れて押さえても、なんだか抑えきらないような。ボウイングも難しいから、おとが鳴ってくれなくて。いちばん弱い4の指なんか、ぜんぜん音にならない…

ところで、4の指って本当に弱いんでしょうか?
写真のように、左手を下向きに、右手を上向きにして両手を指で結合し、両側に引っ張ってみてください。それぞれの小指はそれぞれの人差し指に対応してますよね。

どうでしたか?小指って人差し指より弱い?むしろ強いかもwink

Famiredoこういう風に前腕の構造ごと引っ張れば、小指は別に弱い指ではないんです。

じゃあ、今度は写真の右手の変わりに、左手をチェロに置いて、そして4の指をC線において、同じように左方向に引っ張ってみてください。ひじから前腕全体を引っ張る感じ。最初は「これでいいの?」って思えるかもしれませんが、これが「左手指を押さえる」ということなのです。

もしよくわからなければ、もういちど写真のように、右手と左手で引っ張ってみてください。それとチェロを持つとの繰り返し。

ほかの指も試してみましょう。ほかの指を抑えているときも、4の指を押さえているときの感触をイメージして置いてください(実は4の指を押さえているときの前腕の構造が、一番しっかりしているのです)。

C-durのスケールを練習するとき「ドレミファ」って上に向かってはじめますね。これは普通なんですけど、この4の指の感じを知るためには、「ファミレド」の順に指を置いてみるといいと思います。

それと、親指を離してみるのも、感触をつかむためのひとつの方法です。

さて、いかが?eye

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気になるポジショニング(6)

Choco1_2 家族からのチョコ。ケーキが妻からで、生チョコが娘からです。もうこんなん作るようになったのね~ありがとうChoco2_3 heart02

さて、T-Positionの具体的な場所がわかりかけたところで、E-durを弾いてみましょう。T-Positionでポジショニングをすると、拡張形への変化は上への拡張(Backward Extension)を中心に考えればよく、多くの人がやりにくい(見てると、やりにくそう。広げた後の形がなんとも苦しそうになっている人が多くてcoldsweats02)、下への拡張(Forward Extension)を少なくすることができます。T-Positon自体の中に下への拡張の考え方がないので、下へ拡張することをまったくしなくて良さそうに思えますが、さすがにそうはいきません。しかし、下への拡張を限りなく上への拡張に近く変化させることにより、拡張のぎこちなさを解決する道はあると思います。それはまた後日bud

上への拡張は、端的に1の指、人差し指を上に伸ばすというだけのものと考えても、あまり言い過ぎではないと思います。上腕の筋が延びるため、わずかにひじを動かすほうが良いこともあります。しかし、下への拡張に比べればはるかに簡単ですよね。

E-Durのスケールでは、上行形でG線T2(A,H,Cis)からD線TH(Dis,E,Fis)へのところ。下行形でやはり同じところ。上行形では、1の指を閉じてから、THへ親指を異動、下行では、該当するポジションの親指の位置を定めてから1の指を上に広げるという方法の方が、手の動きはスムーズになるのではないでしょうかeye

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気になるポジショニング(5)

 「とんねるず」の番組にありますよね…「実食!」て。

 ちゃうちゃう!今回は実測してみました。coldsweats01
 
Neck02  この写真は何でしょう。ネックを裏から撮っています。T-Positionを実測するために、それぞれの親指の位置にシールを貼ってみました。初心者が指板にシールやテープを張って見ながら練習することがありますが、シールを貼って練習することの是非はたしかにあります。いまはちょっとそれはおいておきましょう。

 このシール自体はネックの裏にあるわけですから、見ることができません。触って感じることができるように、すこし立体的なシールを貼ってみましょう。そこで、それを親指で感じながらポジショニングをしてみるのです。

 さらに、これを実際に試してみる方のために、大雑把ではありますが、糸と鉛筆と物差しを使って、上部のナットからの距離、すなわち弦の端からの距離を測ってみました。これは楽器の個体差があるので、多少の誤差はあります。なによりそんなに精密に僕が測れませんからpig。参考のために、弦の長さ、すなわち上のナットから駒までの距離は、688mmでした。

 なお、T4ポジションは通常ネックのつぼに親指を当てるので、シールを貼りません。

 もちろん、ある程度ポジショニングがしっかりしている人にはシールなど逆にうっとうしいでしょう。しかしシールを貼ってみてわかることもあります。ポジショニングの距離感のイメージです。見てわかるものと、触ってわかるもの、実感してみていただけると、良いのですが。勉強中の方には、特に参考になるのではと思います。

 それに、この親指のシールの位置で一意にポジションが説明できる、これがT-Positionの最大のメリットです。この、シールの位置に親指を当てて、ときに移弦をし、拡張のときは1の指をうえに拡げる、そうやって先ほどのE-durのスケールを弾いてみてください。

 どんな感じですかeye

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気になるポジショニング(4)

Sazanka_2  岡山は昨日、すこーし暖かかったようです。
でも、さざんかはきれい。eye

今日は朝からスケールの練習をしてみましょうか(そんなにイヤな顔しないように)gawk

ある程度のネックポジションに慣れてきた方には、E-Durの練習を奨めています。E-Durは、#が4つ。ネックポジションの範囲で2オクターブ弾ける、一番頻度の高く、開放弦を全く使わない(ように弾く)一番難しいスケールだと思うからです(Es-Durでも可)。

似たような範囲の調には、Fis-Dur,Des-Durなどがありますが、それぞれ#が6つ、♭が5つの調です。弦楽器にはあまりたくさんは出てきません。が、もちろんすべてマスターしなければなりませんけど。そこは気長にsnail

ただしこのフィンガリングのパターンは、覚えてしまえばあらゆる音階に適用可能な応用範囲のひろいものです。もちろんどんな教本にも載っています。前述のFis-Dur,Des-Durも注意してさらえば、ほぼ同じなんだということがわかるでしょう。

本来スケールをさらううえで、いちばんの問題となるのは、「音感」ですが、そこはそれで重要なのでまた別にbud

今回は、「T-Position」の適用の譜をつくるために使います。
まずは、これを見ておいてくださいね。

Edur_4

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気になるポジショニング(3)

まだ寒い朝ですsad

 顔洗って袖口がぬれると冷たくて、いつまでも気になることないですか(アルアル)?どうしても気になるので、さっきまでドライヤーで乾かしてました。ついでに頭もちょっとセットしたりしてthink

 舌の具合はだいぶいいですbleah

 さて、ポジションの新名称体系「T-Position」の続きです。

 昨日の譜「D線のT-Position一覧」を見てください(ポップアップウィンドウでは下の方が切れてしまうようなので、いったん右クリック「名前をつけて画像を保存」で保存してから、見てください)。

 これらのうち、左上部に書かれた太い文字「TH」から「T4」は、「T-Position」の名称であることは説明しました。ところで、譜の小節に書かれた()は何でしょう?

 これは、従来のポジションを表しています。独自に省略していますので、その説明と「T-Position」との対照表を作りました。

Tpositionlist  この対照表を見てください。作るときもちょっと混乱しながら作ったんですが、従来型の名称がダブりも含めてかなり複雑なのがわかりますね。こんなことを学んでいるのです。でも実際に演奏するときは、チェリストは「T-Position」のように、親指の位置でポジショニングしているはずなのです。この体系のように理解しているかどうかは別として。それなら最初からそのように覚えたらいいかも、という僕の発想です。

 そこで、「D線のT-Position一覧」をもう一度見てください。これらはそれぞれ、2の指がどこにあるかで分類されているということです。確かに、「TH」は2の指がE。「T1」はF、「T2」はFis、「T2’」はG…。そして拡張形は、音符の下にカギカッコ(横向きの[)で表示されていますが、2の指を共通にして1の指を上に広げた形でそれぞれのポジションの最初の小節にあります。
 一番の特徴はここで、上への拡張形(Backward Extesion)は、親指の異動を伴わないということです。従来型のように下への拡張(Forward Extention)を同一ポジションの名称にするよりも、実際にポジションを取るための表現として合理的だと思うのです。

 デメリットは表でわかるとおり、従来型との若干のずれがあるため、慣れが必要ということ、そのことに連動して、楽譜の音符上の上下に対するポジションともほんの少し異なる事があるということです。しかしその差異は、一意にポジションを決定できるメリットに比較するとごくわずかだと思うのですが、いかがでしょう?

 この一覧では、従来型の第4ポジション基本形までとしています。第4ポジションの下への拡張(Forward Extention)や、高い第4ポジション(Raised 4th)は、ポジションそのものは親指の位置をネックのつぼに固定しているため、形をおぼえさえすれば取りやすいポジションなので、ここで触れる必要はありません。そして、親指を使用し4の指をあまり使わない高いポジションとの境界線はおおむねこのへんでしょう。これ以降は従来のポジション名称でも特に不都合はありません。もちろん、ネックポジションで親指を使用するメソッドについてはここでは度外視しています。

 次回からは、この「T-Position」を実際の楽譜に